日の出ヶ丘病院 院長 蓼沼 翼

院長 蓼沼 翼
平成9年より院長を拝命しました蓼沼 翼です。
僕の家は、北関東地方の一地方都市で開業医をしていました。昭和20年代頃の思い出ですが、しばしば冬の夜中に往診の要請があり、父は防寒服に着替え、玄関の戸を開けると、寒風が室内に入り込み、飼い犬が吼える中、父がスクーターで出かける後姿は、現在でも忘れられない小学生の頃の僕の記憶です。
僕はそのような家庭の末っ子の長男でしたので、両親は僕が医師になることを期待していたでしょうし、僕自身小学生の頃から医師になることに何の疑問を持ったことはありませんでした。
しかし、その後医学部の学生になり、昭和40年頃より医学部紛争が持ち上がりましたが、インターン制度反対、博士号ボイコット、医局解体などが声高に叫ばれる中、僕自身は無力感にとらわれてしまいました。深く悩んで自殺してしまった同級生もいました。
時代は更に進み、医師会主導だった医療行政が官僚主導に移り、机上の論としか思えないような制度、例えば特定健診制度や、新しいところでは昨年から今年にかけての、新型インフルエンザ対策の混乱ぶりなどが目に付くようになりました。
このような背景を考えますと、一病院が明確な理念や方向性を持って、医療を行っていくことは不可能であると考えております。
今後も、常に迷いながらあたふたして、周囲を見ながらうろうろしていくことでしょう。
しかし、医療制度がどう変わろうと、日の出ヶ丘病院では常に普遍的な医療を心がけて行きたいと考えております。







