2018年2月13日

坂井典子理事長

先日聞いたある整形外科医の方のお話を紹介します。

その医師の病院に足を骨折した80代の女性が入院することになりました。

その女性は、自分の息子(50代)に足を蹴られて骨折したということでした。母親を蹴って骨折させるような息子さんですが、いざ病院でお会いすると、

とてもおどおどとして、申し訳ないことをしたという表情をしていたそうです。

その息子さんは、子供の頃から精神の障害があり、時々カッとなって暴力的になる為、今までも何度も母親を殴ったり蹴ったりすることがあったそうです。

 入院中の女性は一所懸命リハビリに励みます。女性の目標は、「早く良くなって、早く家に帰りたい」とのこと。なぜなら、女性には息子さんのほかに引きこもりの娘さんもいて、自分が早く家に帰らないと、子供達の面倒を見る人がいないからだと言います。自分が早く家に帰って、子供達の面倒をみたいとも言うのです。

医師は、確かに早く良くなって、早く退院出来れば良いことだが、果たしてそれが女性にとって良いことなのかと複雑な思いを抱いたそうです。

私は、このような話は、私達の身のまわりでも良くある事ではないかと思いました。特に医療福祉相談室や、包括支援センター等のケアマネージャーのみなさんは、日々このような問題を目の当たりにしている方も多いのではと思います。

でも、この問題に「正解」はあるのでしょうか?

家族や周りが良かれと思うことが、果たして本人にとって良いかどうかは、全く別の話です。

周りのアドバイスを本人が拒否した場合、・本人が望むことが一番正解で優先されることなのか、その線引きはどこなのか、私はとても考えさせられました。

これから高齢化社会を迎える日本では、このようなことが身近な問題となり、医療人でなくても考えざるを得ない問題となってくるでしょう。

皆さんはどのように考えますか?

答えは一つではなく、またその人の状況によっても変わってきます。

今後もみなさんと考えていきたいと思います。

 

 

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